kimamerのブログ

Mr.Childrenの歌詞について考えるブログです。「気まま」に読んでください。

Mr.Children歌詞考察 「しるし」

みなさんこんばんは。前回の更新から2日がたってしまいましたが今回から歌詞の考察を始めて行きたいと思います!!

まず第一回目は「しるし」です!

この曲は数あるミスチルの曲の中でも私が一番と言って良いほど好きな曲であり、なおかつ有名な曲でもあります。

「しるし」は2007年にリリースされ、志田未来さん主演の「14才の母」のエンディング曲として採用されました。桜井さんが、恋愛が順調なときの高揚感や別れを迎えたときの悲しさなどの両サイドの気持ちを表現する曲にしたかった、とおっしゃっているように、短調系のしっとりとしたメロディーの中に、恋愛において喜びと悲しみは紙一重であるといわんばかりの、両局面をうまく描いた歌詞で構成されているように感じます。

それでは、歌詞の方を見ていきましょう。

 

まず最初は1番。

 

「最初からこうなることが 決まってたみたいに

 違うテンポで刻む 鼓動を互いが聞いてる

 どんな言葉を選んでも どこか嘘っぽいんだ

 左脳に書いた手紙 ぐちゃぐちゃに丸めて捨てる」

最初からどうなることが決まってたんでしょうか?それはきっと、良かれ悪かれ、違う価値観、生活スタイル、環境で育ってきた相手と一緒に時間を過ごしていくにあたって「色々合わない部分が見えてくる」と言うことだと思います。でも離れるのは違うし、相手のことが好きだから、そのことをうまく傷つけないように伝えようとするけれども、やはり言葉では表現できない(左脳は言語能力を司る)。それならいっそ、相手に合わせてしまおう、と相手を注意深く見てしまう。そんな経験ないでしょうか。恋人同士の二人にとってはじめはこんなものなのかもしれないですね。

 

続いて1サビ。抜粋します。

 

「半信半疑=傷つかないための予防線を

 今、微妙なニュアンスで 君は示そうとしている」

これは恋愛初期の状態を表していると思います。やはり付き合って間もない男女は互いに予防線を張ってしまうのかもしれません。ちなみにサビでは「ダーリンダーリン」と「半信半疑」で韻を踏んでいます。こういった言葉遊びがちりばめられているのもミスチルの歌詞の特徴ですね。

 

続いて2番。まずはAメロ。

 

「めんどくさいって思うぐらいに まじめに向き合っていた

 軽はずみだった自分を うらやましくなるほどに」

恋愛は、始まりはなんてことのない理由からだと思います。男性目線からだと、かわいいからとか、話してて楽しいからとか、あるいはもっとひねくれたもので言えばあの子と付き合えば周りから羨まれるかも?なんて不純な理由もあるかもしれません。しかし実際に付き合ってみると自分と相手の価値観や生活の違いが見えてきて、良い意味でも悪い意味でも相手の「魅力」に引き込まれていき、時には世界が明るく見えたり、時には落ち込んで悲しんだりということもあるでしょう。でもそんな気分になるのは相手にまじめに向き合っているからであり、昔の自分と比べると進歩しているのだと思います。だけど場合によっては自分が抱く様々な思いは、信じている相手に届いてほしくないこともあると思います。それもまた、相手を想うからであり、愛すことの難しさを感じさせられます。

 

続いて2サビ。ここで触れたいのは下記のフレーズ。

「カレンダーに記入したいくつもの記念日より

 小刻みに 鮮明に 僕の記憶を埋め尽くす」

恋人との思い出は心にとどめておく方がいいというのは皆がわかっていることではあると思いますが、その情景を「小刻み」かつ「鮮明」と描写した部分が秀逸だと思います。良い思い出や悪い思い出、そのひとつひとつの体験が恋人への気持ちを募らせる。これは、比較的うまくいっているときの心情なんでしょうか。

 

いよいよラスト。

 

「ダーリンダーリン いろんな角度から君を見てきた

 ともに生きれない日が来たって どうせ愛してしまうと思うんだ

 ダーリンダーリン Oh My Darling

 狂おしく 鮮明に 僕の記憶を埋め尽くす

 ダーリンダーリン…」

 

ここは「しるし」という曲の良さがあふれんばかりに詰め込まれた部分だと思います。桜井さんは、「アーティストとしてはここで『どうせ』という言葉を選択できたことがうまくいったポイントだと思う」とおっしゃられていますが、まさにお見事の一言に尽きます。相手のことが情熱的に好きなときでも、どうもうまくはいってないときでも、いずれ死んでもまた「どうせ」愛してしまう、これこそが相手を好きだとういこと、相手を愛するということなのだと思います。続いての「ダーリンダーリン」は相手への情熱をしっかり伝えるようにはっきりと歌われていますが、最後のそれはどこか哀愁が漂うような感じで歌われており、繊細な気持ちを伝えているように感じました。「愛」とは本当に難しいものです。私はまだそんな経験はしたことがありませんが、いつかそう思える人に出会えるのでしょうか。

 

以上、今回は「しるし」の解釈および考察をしていきました。

人間の本質ともいえるような内容だったと思います。

では、今回はこの辺で。読んでいただきありがとうございました。