みなさんこんにちは。Kimamerです。最近寒くなってきましたが、みなさんいかがですか?体調にはくれぐれも気をつけて、Mr.Childrenに元気をもらいましょう。
さて今回は「Hero」という曲について考えて見たいと思います。
タイトルとしてはよくあるもの。彼らはどんな曲へと作り上げたのか。
1番からです。
「例えば誰か一人の命と 引き替えに世界を救えるとして
僕は誰かが名乗り出るのを 待っているだけの男だ」
「世界平和」「争いのない世界」よく聞くフレーズですよね。あるいはこんなに壮大ではなくとも、「言語の壁がない世界」「ほしいものはなんでも手に入る世界」のような理想郷をイメージすることは多いかと思います。では皆が望むその世界が自分ひとりの命と交換で叶えられるとしたら、何人の人がこの交渉を受け入れるのでしょう。おそらくほとんどの人は自分は嫌だと言うでしょう。昔リーガルハイという堺雅人さん主演のドラマで、死刑に関してこんなセリフがありました。「人は犯罪者を死刑にしろと言うけれど、実際は自分の見えないところで誰かが闇に葬り去ってくれるのをただ待つだけだ」と。理想の裏にある犠牲を、自分は被りたくないのですね。実際に命を差し出すことはないにせよ、それくらいの覚悟と勇気をもった人間になりたいものです。
「愛すべきたくさんの人たちが 僕を臆病者に変えてしまったんだ」
なぜ自分は犠牲になれないのか?それは守るべきものがあるからだ。それによって、大きく行動できない自分になってしまった。普段もよく感じる気持ちです。
ではサビ。
「小さい頃に身振り手振りを 真似て見せた
憧れになろうだなんて 大それた気持ちはない
でもHeroになりたい ただ一人君にとっての
つまずいたり転んだりするようなら そっと手をさしのべるよ」
Heroとは何を表すのでしょう。ただ身近な人にとって大切な人でありたい。その人をすぐに助けられる人でいたい。あるいはそのような場所にいたい。色々な定義が出てきそうです。ただひとつ言えるのは、Heroという言葉ほどかっこよくて大きなものである必要はない、ということでしょうか。
続きます。
「だめな映画を盛り上げるために 簡単に命が捨てられていく
違う 僕らが見ていたいのは 希望に満ちた光だ
僕の手を握る少し小さな手 すっと胸の淀みを溶かしていくんだ」
「だめな映画」=行き着く先で人々が幸せになれないもの、と解釈しました。つまりそれは、戦争、いじめ、○○ハラスメントなどでしょうか。つまらないオチにたどり着くためだけに途中で何人が犠牲になればいいのか。今の我々の社会問題とリンクするところが大いにありますね。
「人生をフルコースで深く 味わうための
いくつものスパイスが 誰もに用意されていて
時には苦かったり 渋く思うこともあるだろう
そして最後のデザートを笑って食べる 君のそばに 僕はいたい」
改めて、Heroとは何でしょうか。1番では紆余曲折のある人生、困ったときに手をさしのべられる存在でいたいということが言われていました。ここでは、そうやって二人支え合う最後の目的は、人生が終わりに近づいたとき、今までの味=経験を振り返ったり、感想を言い合ったりして笑い、なおかつ残り少ない時間も楽しんでいる姿を隣で見ることだという、大きなHero像が描かれている気がします。
「残酷に過ぎる時間の中で きっと十分に僕も大人になったんだ
悲しくはない 切なさもない
ただこうして繰り返されてきたことが
そうこうして繰り返してくことが 嬉しい 愛しい」
この部分の解釈はこのようだと思います。時間の流れは早く、色んな意味で大人になったけれど、(親や先人など、今までの人が)繰り返し紡いで作り上げてきた世界で、(次は自分たちが主役となって)繰り返していく(=次の世代へ繋げていく)ことが嬉しい、と。今までは小さな二人というイメージで描かれていましたが、その一つ一つが世界を作る重要な要素だと、視点が変わっています。Heroという言葉の主役感がこういった形で現れるとは。さすがです。
「ずっとHeroでありたい ただ一人君にとっての
ちっとも謎めいてないし 今更もう秘密はない
でもHeroになりたい ただ一人君にとっての
つまずいたり転んだりするようなら そっと手をさしのべるよ」
どんなに小さな存在でもいいから、誰かのそばでそっと添い遂げられること、それが究極のHeroの姿だということがここから見て取れると思います。
今日は「Hero」という曲について考えてみました。歌詞自体が哲学ぽいので心なしか解釈も小難しくなってしまったように思いますが、今回も最後までお読み頂きありがとうございました。
以下に動画リンクもあるので、是非聞いてみてください。
これは桜井さんがライブで唯一泣いたと言われている動画です。
この前に、幼い頃からずっと憧れだった浜田省吾さんと共演をはたし感極まったのでしょう。浜田さんは紛れもなくHeroだったのでしょうね。