kimamerのブログ

Mr.Childrenの歌詞について考えるブログです。「気まま」に読んでください。

Mr.Children歌詞考察 vol.5 「CROSS ROAD」

どうもみなさんこんにちは。前回の投稿から一週間が経ちました。今後もこのペースを維持、あるいはもっと頻度を上げて更新していきたいと思います。

さて、今回の曲は「CROSS ROAD」です。これは1994年に発売されたシングルで、Mr.Childrenにとっては初めてミリオンセラーを達成した曲になります。

それでは早速考察に入っていきましょう。

 

まずは1番から。

 

「Lookin' for love 今立ち並ぶ 街の中で口ずさむ

 Ticket to ride 呆れるくらい 君へのメロディー

 遠い記憶の中にだけ 君の姿探しても

 もう戻らない でも忘れない 愛しいほほえみ」

 

この曲は全体的に、軽やかなメロディーに合わせ、巧妙に仕組まれた韻が多く使われています。この部分にも、『love(らぶ)』と『たちならぶ』、さらには、『ride(らい)』と『くらい』という2つの表現が韻を踏むという形になっています。歌詞の内容については、ここは文字通りの解釈で良いのではないでしょうか。もうそばにはいない恋人のことを思い出すと、もう戻らないけれども笑顔や仕草は今もなお輝いている、恋愛によくありそうなワンシーンです。

 

 

続きです。

 

「真冬のひまわりのように 鮮やかに揺れてる

 過ぎ去った季節に 置き忘れた時を もう一度捕まえたい」

 

この部分も言いたいことは初めと同じだと思います。相手のことが忘れられずに、また二人で過ごしたあのときに戻りたい。感情としてはシンプルなのですが、その表現は秀逸です。それは「真冬のひまわり」という点。ひまわりは夏の花なので、冬に鮮やかに咲くことはありません。従ってここは、夏にきれいに咲いていたひまわりの姿(=恋人の姿)が冬になっても更新されずそのまま残っているという情景を表しているのでしょう。相手を想って辛い様子が描かれていますね。

 

 

サビです。

 

「誰もが胸の中に 秘めた迷いの中で 手にしたぬくもりを

 それぞれに抱きしめて 新たなる道を行く

 Oh yes   Oh yes  Wuu…」

 

サビでは、今までに持っていた『あの頃に戻りたい』といった負の感情を乗り越えていこうという気概が感じられますね。私はこれは恋愛だけでなく、人生でも当てはまるところが大いにあると思います。人生の岐路に立ち、あるいは小さなことでも悩み、ある1つの選択をしようとするときには、その選択に関して世の中の全ての情報が手に入るわけではないし、誰かがそれに対して責任をとってくれるわけでもない。どうしようどうしようと迷いながらも最後は自分が信じられるものに頼って進むしかない。この「信じられるもの」が「ぬくもり」(=自分にエネルギーを与えてくれるもの)だと私は考えます。そうはいっても、なかなか自分の選んだものに自信が持てなかったりするんですよね。それも人間らしさかもしれませんが。。

 

 

2番です。

 

「誘惑に彩られた 一度だけの過ちを

 今も君は許せぬまま 暮らす毎日」

 

『一度だけの過ち』というのは、浮気のことなのでしょうか。そうではないにしても、やってしまった当の本人は、『一度だけ』という感覚なのかもしれませんが、それが取り返しのつかないことになってしまう原因にもなり得るわけですから、自身の行動にはやはり注意を払うことが大切です。

 

 

続きです。

 

「冷たい風に吹かれて 佇むMaterial World

 立ち止まるCross Road さまようWinding Road

 傷つけずには愛せない」

 

この部分では格言とも言えるフレーズが飛び出しています。「傷つけずには愛せない」というのは、まさにそうなのですが実際は忘れている、もしくは気づいていない人も多いのではないでしょうか。これは恋人同士ではなくても、例えば友人や家族でも、お互いの思っていることがずれたり、なんでもない言葉がいつの間にか相手を傷つけてしまっていたり。薄っぺらい関係をたくさん作るのはわりあい簡単だと思いますが、同じ人と深く付き合うのはとてもエネルギーを要する営みなのです。相手を傷つけたり、傷つけられたり、その経験が相手を理解するための助けとなって、本当の意味でお互いに理解し合える、愛し合える存在になっていくのだと思います。「自分は誰かのことを愛せているか?」という問いは、生涯持ち続けることになるのでしょう。

 

 

サビです。

 

「遠く思い焦がれて 張り裂けそうな夜も この手に受け止める

 つかの間の悲しみは やがて輝く未来へと

 Oh, yes   Oh, yes   Wu…」

 

ここでも人生を強く生きるための示唆に富んだフレーズがありますね。悲しみは辛いだけのものではなく、その後の成長や幸せに繋がるものだと私も思いますが、やはり悲しい状況になるとそのことは忘れてしまいます。ふとしたときに思い出せるよう、普段から強く思うことが大切なのかもしれません。

 

 

Cメロです。

 

「抱き合うたびにいつも 二人歩んだ日々の

 答えを探してきたけど

 崩れてく 音も立てずに 果たせぬままのDream」

 

世の中に答えを求めることは非常に難しいんだということを、日々痛感させられます。その上で夢を持ち続けることもまた、難しい。大人になるにつれて、かつて自分の中で持っていた夢や理想に勝手にふたをしてしまって、なかったことにする。私は自分もそうなりつつあることに気づいて焦りを感じました。だいたい自分で描く壮大な夢は、叶いそうもない、馬鹿らしく思えるものが多いと思いますが、夢をかなえることがきっと自分にとって1番理想の生き方だと思いますし、夢は追わなければ手に入りません。年をとって、音も立てずに崩れた自分の夢、というものが出ないように、一日一日をしっかりと生きていかなければならないと思います。

 

 

ラスサビです。

 

「誰もが胸の奥に 秘めた迷いの中で 手にしたぬくもりを

 それぞれに抱きしめて 新たなる道を行く

 Oh yes   Oh  yes  

 遠く思い焦がれて 張り裂けそうな夜も この手に受け止める

 つかの間の悲しみは やがて輝く未来へと

 Go away  Oh yes   Go away   Oh yes」

 

最後は1番と2番のサビをほぼくっつけたもので締められています。違う点は「Go away」という言葉が入っているところでしょうか。やはり遠くを目指してというメッセージが込められているように私は感じます。

 

以上、今回は「CROSS ROAD」という曲を考えてきました。私は最終的には人生観を表す曲として捉えてきましたが、恋愛をテーマとした曲として最後まで捉えきることもできると思います。タイトルに込められた「CROSS」という言葉。人生観や恋愛といった複数の見方ができるという点からの意味や、人生はたくさんの分岐点が集まってできていることから、その複雑に交わりあった道こそが人生だという意味の2つが含まれているのではないかと思います。人生を生きるバイブル曲として大切にしたいですね。

 

それでは今回はこのへんで。最後まで読んで頂きありがとうございました。